・・・・・2012年度宇宙進化セミナー・・・・・

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Linqing Wen氏

タイトル:The scientific benefit of a larger GW detector network
日時: 5月30日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

We are at the dawn of making the first detection of gravitational waves (GWs). The advanced LIGO and VIRGO gravitational-wave detectors are under construction with a promise of tens of detections a year. A larger GW network is forming with the KAGRA detector in Japan partially funded and LIGO-India on the near horizon. In this talk, I will show that the GW detector network is approaching the desirable capacity that allows prompt and yet precise follow-up observations of gravitational wave events by conventional electromagnetic telescopes. I will discuss the astrophysical motivation and argue for a larger network that includes AIGO - a GW detector at the southern hemisphere. At the end of my presentation, I'll address briefly the status and future plan for AIGO.
 
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岡本 崇 氏(筑波大学)

タイトル:宇宙論的シミュレーションによる銀河バルジの形成
日時: 6月13日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

銀河のバルジには classical bulge と pseudobulge の 2 種類があり, 前者は銀河同士の合体によって, 後者は円盤の永年進化によって形成されると考えられている. pseudobulgeが円盤の永年進化で形成されるなら, classical bulge を持たない銀河は 全て純粋な円盤銀河 とみなすことができる. 観測的には,天の川銀河を含む近傍の大きな円盤銀河のうち半数以上が classical bulge ではなく pseudobulgeを持つことが知られており, 階層的構造形成のもとで, どのようにして多くの銀河が純粋な円盤 銀河として 形成されたのかは大きな謎とされている. 一方我々の宇宙論的シミュレーションで形成された円盤銀河のバルジの性質について調べると, それは pseudobulge 的であること, また形成メカニズムは円盤の永年進化ではないことが分かった. 今回はまず, 宇宙論的銀河形成シミュレーションについての一般的な紹介を行ったのちに, pseudobulge が階層的構造形成のもとでどのように形成されたかについて述べる.
 
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田中 圭 氏(京都大学)

タイトル:大質量星形成における降着円盤への輻射フィードバック
日時: 6月27日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

大質量星形成における輻射フィードバックに関する理論的研究を行った。 観測的には>100Msunのような非常に重たい星も発見されているが、これら大質量星の形成過程は 良く分かっていない。近年の観測・理論共に、大質量星も(小質量星と同様に)円盤降着によって 形成されることを支持している。しかし、この降着円盤の構造・性質や円盤への輻射フィードバッ クの理解はまだ十分にはされていない。 そこで、本研究では大質量星周りの円盤構造や輻射場を計算し、輻射フィードバックの影響を調 べた。 その結果、以下の2点を発見した。 ・「輻射圧」は質量降着を阻害しないこと ・「光蒸発」は>60Msun程度で質量降着を止めること
 
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塚本 裕介 氏(名古屋大学)

タイトル:輻射流体力学シミュレーションで探る星周円盤の形成進化過程
日時: 9月26日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

星周円盤の進化過程は中心星の質量獲得、連星形成そして惑星形成過程と深く 関連しており興味深い研究対象である。特に円盤が形成初期に自己重力で分裂する過程は 近年の遠方惑星系の観測やFU ori outburstなどを説明する過程として大きな注目を 集めている。しかしながら先行研究では輻射冷却過程やsinkの取扱いに問題があり、 このような過程がどのような条件下で実現可能かはいまだ明らかではない。 以上を踏まえ、本講演では輻射流体力学シミュレーションを用いた円盤の形成進化過程について の 最近の我々の結果を紹介する。
 
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天野 隆伸 氏(東京大学)

タイトル:大振幅電磁波による相対論的衝撃波の変性
日時: 10月10日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

パルサー風の終端衝撃波で見られるような相対論的衝撃波と上流のエントロピー波 (構造)の相互作用を考える。終端衝撃波静止系で見たエントロピー波の周波数が 固有プラズマ周波数よりも大きい場合には、エントロピー波は大振幅の電磁波に モード変換され、衝撃波の構造を大きく変性させることが分かった。生成された 電磁波は非常に大振幅であり、種々のパラメトリック不安定を介して縦波(音波)を 励起する。励起された縦波は急峻化によって小さいスケールの電磁波を作り、プラズマ を加熱する。このプロセスによって上流の電磁場エネルギーは非常に効率良く 散逸することが分かった。
 
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岩崎 一成 氏(名古屋大学)

タイトル:星間二相流体における乱流の自己維持機構
日時: 12月19日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

星間ガスは、低温高密度のCold Neutral Medium(CNM)と高温低密度の Warm Neutral Medium(WNM)という二相を持ち、それらは圧力平衡の下で 共存する事が知られている。さらに、星間ガスには普遍的に乱流が 存在している事が知られている。近年の数値流体シミュレーションにより、 外力無しにも関わらず乱流が自己維持される事が示されたが、 その駆動機構については、未だ未解明であった。我々は、二相間の 質量輸送に伴う渦生成により乱流が自己維持される事を突き止めた。 講演では、遷移層の基礎物理を述べた後、乱流の自己維持機構について 紹介する。
 
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木坂 将大 氏(東京大学)

タイトル:パルサーの磁極領域における加速電場の遮蔽機構
日時: 1月23日(水) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

近年のγ線観測の進展により、パルサー磁気圏の比較的外側で粒子加速、粒子生成が行われているという描像が確立してきた。 しかし、磁気圏でどのような電流回路を構成しているのか、また電波放射の機構などについては明らかにはされていない。 これらの問題に対し、加速電場がどのように遮蔽されているかが重要である。  セミナーでは、γ線観測などで得られたパルサー磁気圏の描像についてレビューを行った後、 パルサー表面近傍での電場遮蔽機構に対して粒子シミュレーションで得た結果の紹介を行う。
 
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村主 崇行 氏(京都大学)

タイトル:原始惑星系円盤の一生と雷現象
日時: 2月18日(月) 14:30〜
場所: F313号室

アブストラクト:

原始惑星系円盤は、原始星の周囲に形成される降着円盤で、分子雲コアから始まる星形成の最終 段階として、また惑星系の初期条件を決定する現象として重要である。原始惑星系円盤降着の主 要な駆動源は磁気回転不安定性(MRI)であると目されている。このMRIの活動は円盤の電離度に 大きく左右されるが、ダストが多く、弱電離で、電気抵抗が高く、静電破壊を引き起こすほどの 高電場が発生しうる環境を考慮すると、興味深いことに、原始惑星系円盤は地上でみられる雷現 象のような、活動的な電離状態にある可能性が出てきた。雷現象があるとなれば、円盤内の化学 物質や微惑星の進化にも影響を及ぼしうる。 そこで本発表では、原始惑星系円盤の時間発展をモデル化し、いつ、どこで、何を原因とする雷 が起こっているか、という研究を紹介する。
 
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高見 一 氏(KEK)

タイトル:Recent progress on high-energy emission from active galactic nuclei
日時: 2月27日(月) 14:00〜
場所: F313号室

アブストラクト:

ctive galactic nuclei have established a position of high-energy-photon emitters due to the development of gamma-ray telescopes. At the same time the development has required the improvement of our theoretical pictures on gamma-ray emission mechanisms. Here, we will start with a review on basic models of leptonic and hadronic gamma-ray emission and discuss recent progress on high-energy emission mechanism.
 
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